安川に沿って、武田山を南に見ながら河川敷を上っていきますと旧道の安川通りと安川が交差します。
あくまでも安川に沿って進みますと大きくカーブした先にりっぱなお寺の屋根がみえてきます。
広島市安佐南区相田にあります寺院「正伝寺」です。
バスで行きますと、沼田行や動物園行のバスに乗り日浦口で下車して少しばかり歩いたらあります。
アストラムラインでしたら、上安駅で下車して、こちらでしたら少し歩かないといけないですね。
私と言いますと、少し土地勘がありましたので、とは言え車ですとキョロキョロ探してますと危ないので、いつもの自転車でぶらぶらと訪ねました。
広いお庭にとても年代を感じられますお寺です。
広島県天然記念物の「正伝寺のクロガネモチ」です。
福島正則公が植えたと伝えられていると聞きまして是非見てみたいと訪ねました。
想像以上にりっぱで、ゴツゴツした幹にたくましさを感じ、年代を感じます。
まるで樹の精霊が宿っているのではと思わせてくれます。
来てみてよかったです。
掲示してありますのを読みますと、
広島県天然記念物「正伝寺のクロガネモチ」指定昭和28年4月3日
雄株、樹高約16.5m、胸高幹囲3.4m
クロガネモチは、関西以西から台湾・中国の暖地に分布する雌雄異株の常緑広葉樹で樹高10m、胸高幹囲1.50mにもなれば、巨樹と呼ばれています。
これからしても、正伝寺のクロガネモチは、広島県内はもとより、全国屈指の巨樹といえます。
この樹の樹齢ははっきりしていませんが、豊臣秀吉が朝鮮へ出兵した時(16世紀末)従軍した福島正則が持ち帰った苗木を植えたものと言い伝えられています。
また、4代藩主浅野綱長(治世1673~1708年)の写生画がこの寺に保存されており、その中には、クロガネモチも描かれています。
とあります。
もしも、本当の事でしたら、朝鮮から持ち帰った苗を福島正則公はとても大切に思い、関ヶ原の戦いのあとこの広島藩の治世を預かることになってどこかに植えていたのでしょうか、それを持ってきたって事になるんですかね。
藩主浅野氏に代わってもなお守られていたと思うと、また異国朝鮮からこの地広島にと歴史の壮大さとロマンを感じます。
しかも、この地に植えたおかげで原爆の被害も免れて今の姿があります。