3年ぶりに開催されました緑井毘沙門天初寅大祭、2月4日よごろ、
(よごろとは、広島弁でお祭りの前の晩のことを指します。)
仁王門から登ってきまして、本殿からいよいよ虎穴をとおって、多宝塔へ向かいます。
岩盤を切り開いた道は、手摺りがありますので夜道で足元が見えなくとも何とか安全に上れます。
とはいえ、きちんとした石段ではなく花崗岩を切り開いておそらく当時のままだと思われ手摺りがなかったら岩盤側にへばり付いて上らなかったうっかり谷底へ落ちてしまいそうです。
上って下っていきますと、太子さまにお会いできます。
灯りが灯されていて、ほっと緊張が解ける瞬間です。
さらに前に進みますと、多宝塔が見えてきます。
里見の岩から臨む夜景が何とも素晴らしく、
向かって右向いの武田山の先は広島市内が広がっています。
安芸武田氏が銀山城築城のおり、鬼門除けに守護神四天王の北方を守護されると言われています多聞天をこの権現山にお祀りし、毘沙門天堂を建立しました。
街の灯りで見事な夜景は、かつては海で広島湾だったことでしょうね。
多宝塔の真上にはお月様が、
この日の月は「小望月」です。「待宵の月(まつよいのつき)」とも言います。
5日の十五夜、6日の満月を楽しみに待つとは、なんともよい月を愛でたことでしょう。
今晩の満月を楽しめそうです。
多宝塔には、東西南北に四天王がおられ、北面の多聞天の上には大日如来がおられます。
広島市内を見守っておられます。